歓喜天倶楽部

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日本一多趣味のテキストライター篠野が魅せる。日本一多趣味なブログ。

RICOHのオールドコンデジを手に入れてしまった…。

篠野、コンデジを買う。


そもそも、ライカと一生を添い遂げるつもりだったのだが、
ある時を境に、ズーム機能が欲しくて仕方がなくなった。
実際問題、最近のライカでのスナップは、
F値高め(=暗め)(=被写界深度深め)(=背景ボケあまりさせない)で撮ることが多く、被写体のディティールに重点を置くような写真が多くなった。好みの変化というところだろうか。
被写体のディティールというのは、まあ簡単に言うと陰影だったり、質感だったりだ。

つまり、最近の私が撮りたいのは、質感や陰影にフォーカスした写真なので、
それが撮れるならズームも有用なんじゃないか?と思ったことが今回のきっかけだ。
いや、きっかけというか、コンデジを買った言い訳だ。言い訳を聞いてくれ。

OLYMPUS PEN-Fのデジタルを持っていながらも、AF(オートフォーカス)のレンズを持っていない為、先ずはペン用のAFズームレンズを買うか!とも考えたんだ。本当だ。



しかし、ライカとペンエフを常に持ち歩くことになるのかと考えると
すこし腰が重くなる。物理的にデカイ。
いや、本気で写真を撮りに行く時は2台持っていくが、シンプルに首がキツイ。
さらにもしペンにAFレンズを付けてしまうと、便利さに負けてライカを持ち歩かなくなってしまうのではないかという危惧もあった。これが私のライカ偏愛っぷりだ。どうだ。重症だろ。
いや、もっと言い訳がましく言うとすれば、
すでにライカとペンは住み分けが出来ているんだ。
イカは広角~標準画角の単焦点で、
ペンはセンサーサイズがマイクロフォーサーズなので
中望遠~望遠の高倍率単焦点という使い分け方をしている。
そこに、ペンに付けるズームレンズを導入するとバランスが崩れるし、
その後、コンデジが欲しくなった時、
このズームレンズが必要なくなってしまう危険性があった。


だから、コンデジを買ったのだ。

リコーと言えば、
GRシリーズが昨今のスナップ界隈にて猛威を振るっていることは、
カメラにそれなりに詳しい人達であれば周知の事実だと思う。

そして、先日カメラ仲間の友人と、こんな会話をしたことがある。
その彼はFUJIFILMユーザーだ。名をGとしよう。ゴキブリみたいですまん。

G「GRさ、すげぇいいのは分かるんだけどさ、」
G「なんか見た目がそそられないんだよねぇ~~~~」
私「わかる、やっぱ見た目なんだよな…」

数か月後、篠野、リコーのカメラを購入…


待ってくれ、言い訳をさせてくれ。
これはGRのようにも見えるが、少し違う。
一昔前に発売された、GXRというカメラだ。
マグネシウム合金ボディで質感も高く、GRより少し大きいカメラだ。
このちょっとデカいところが無骨さをマシマシにしていて刺さる刺さる。
GRはあんなに刺さらなかったのに。
いやでも電気屋でGR3触ったときビビったな。
起動して1秒未満で写真撮れるのアホかよ。流れ星より素早くてどうすんの。
GXRの操作系統はほぼGRと同じらしい。ほぼGRじゃねぇか。
なぜオールドコンデジを買ったのか、というと、
正直、画質なんてそれなりで十分だったからだ。
インスタやインターネットのブラウザ越しに見るだけの用途にウン千万画素とか必要ないんすよ。
だって4Kモニターで3840×2160ですもの。
4Kモニターでさえたったの830万画素しかないわけ。


私が求めたコンデジの条件は、
・高倍率ズームである
・使っていて気持ちよいものである

これだけだった。
そしてこれが一番当てはまったのがGXRだったというわけだ。

このカメラはフルサイズ換算で
24mm~300mmの光学ズームが付いている。
大体のコンデジは換算72mmくらいまでが関の山で、
100mmくらいの焦点距離までは先述したPEN-Fがそのポジションを担っているため、
それ以上の高倍率であると私としてはありがたかった。

そして特筆すべきは…



このカメラ、イメージセンサーごとレンズ交換式なのだ。
ユニット交換式という。
センサーサイズごと変えて違う画を撮ることができるのだ。
このユニットはCMOSセンサーだが、
昨今のレトロエモいセンサーであるところのコダックCCDセンサーが搭載されているユニットだってある。
センサーごと変えられるの変態過ぎないか。ブチ刺さったんだが。

調べるところによると、センサーとレンズを一体型にすることで、
ゴミの混入を防止できるというメリットがあるらしい。

つまり、このカメラはコンデジだが、レンズ交換式(センサーごと)であるため、
一眼レフやミラーレス一眼とコンデジの間の立ち位置にいるような感じだ。

もう一つ惹かれた点は、唯一無二のポジションであるということだった。
センサーごと交換できるカメラは後にも先にもこのRICOH GXRしか存在しない。

ズームもできるGRみたいなポジションで買ってみた。だってオールドで安かったし。

あとスナップズーム機能ってのもあって、
ズームボタンは基本長押しで無段階にズームするのだけど、
スナップズーム機能をONにすると、
長押しではなく一回押すごとに画角が24-28-35-50-75-といった具合に切り替わってくれる。
そんなスナップ向けな機能が満載なのだ。マニュアル撮影もやりやすい。
一昔前のカメラなので起動からシャッターまでは多少時間を要するが、
今でも現役で十分使えるスナップシューターだ。GRより無骨でカッコいいしね。
当時のフラグシップ機なので質実剛健で高級感もある。
これが2万円台で買えるのマジでめっちゃ良いぞコレェ…

私はこのカメラにリストストラップを付け、右手首に常備しておき、
普段はライカで撮り、ズームしたいときはGXRで撮るという、
軽量且つコンパクトでこの構図を完成させたのだ。
私はストリートスナップ実行マシンと化した。

あと「ストリートスナップ撮ってて…」とか言って人ばっか撮ってるTikTokの動画とか
よく目にするけど、


それ、ポートレートですから!!!!!!!!

ってかモーリスギターだったんだ…