歓喜天倶楽部

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日本一多趣味のテキストライター篠野が魅せる。日本一多趣味なブログ。

ビートルズの新曲がリリースされた。これまでの音楽の時代は終わります。



音楽好きの皆様こんにちは。

The Beatlesです。

嘘です!!!!!!!!!


今日はタイトルにもある通り、
ビートルズの話。
っておい!ずうとるびじゃないぞ!


ビートルズ、1曲も知らないという人は殆どいないと思うので、
ビートルズって何物?という説明は省きたいと思います。
一言でいうなら音楽の歴史を作り変えたバンドです。
ジョンレノンって名前くらい知ってますよね?さすがに。
ビートルズは世界一有名ってことで異論無いと思います。

今日はそんなザ・ビートルズの話。
言及しないわけないはいかない。

The Beatlesの新曲が出た。



The Beatles最後の新曲、「Now and Then」がリリースされましたね。
www.youtube.com


ついでにと言ってはアレだが、この記事も興味があったら読んでみてほしい。

wired.jp


まあ要約すると、

ジョンレノン「死んだぜ!」

オノ・ヨーコ「自宅に知らない曲のデモテープあったんやが…」

ポールマッカートニーたち「マ!?」

ポたち「ワイらの手でこの曲を形にしようぜ」

ポたち「ワイらが音色をサンプリングする時代を作ってきたんや」

ポたち「ワイらにできないことなど無いぜ」

当時の音楽技術「音質悪すぎて不可能ンゴw」

ポたち「Oh…」

時「30年ゴw(30年後)」

AI「ワイならできるンゴw」

ポたち「マ!?」

ポたち「これがビートルズの最後の新曲や…」

世界「ウワァァァァ!!!!!」




こんな感じです。



最新のAI技術によって大昔の音源がリリースできるようになった。
端的に言えばそういうこと。

「最新のAI技術で…」という字面が与える他人事感。



デジタルネイティブの方は
「最新のAI技術で~~」と言われたら
「おっ!最新☆」と何の気なしに飛び込むのでしょうが、
実際はどうでしょう。もっと理由について気になったりしているのでしょうか。

最新のAI技術で昔の音楽がハイレゾで復活!

この言葉の延長線上にあり得る最悪のケースが

最新AIの技術により不要と判断された人間が排除されました

みたいな。

こんな状態には文明の発展の歴史からして近い将来の話ではなさそうですが、
もし万が一こうなったときに
「なんで!?どうして!?」と分からないまま死ぬのは嫌じゃないですか?
そのころには死という概念でさえないかもしれませんが。

今、身の回りで起きているシンギュラリティの経緯や背景を知っておいたほうがいいのでしょうか?
別に知らなくても時代は進み続けてきて、人間は適応しつづけていたような気もする。

とはいえ音楽が大好きな私は、今回のビートルズの新曲リリースは、
素晴らしくもあり、怖くもあるんですよね。

これまでの音楽の終わりを意味しているんじゃないか。



音楽を保存する方法。
昔は録音する方法なんてものはなくて、
音楽の言語を発明して、それを楽譜に書くことで遺してきたわけですよね。

それから、エジソンがレコードを発明して蓄音機で音楽を聴けるようになったと。
音をレコードというフィジカルに保存できるようになった。

ビートルズはちょうどそのころから、
要は新しい音楽の時代が始まったころから、
実験的な音楽を作り始めたんです。

今となっては当たり前となった、サンプリングという技法。
楽器の音だけではなく、例えば車のエンジン音とか、
そういうものをサンプルとして採取し、楽曲に盛り込む。
ビートルズはそういうことを当初に先駆けてやってきたんです。

そしてiPodウォークマンが発明され、
音楽は実態を持たないデータとなり、
サブスク全盛期の時代に突入しましたね。
そして今度はAIの参入で、
誰でも簡単に音楽が作れる時代になりました。

ボタンポチ!で音楽ができちゃう時代になったわけです。

そうなった今。

音楽というか、
音楽になり得る素材と言うべきか、
そういう素材の価値、ひいては音楽の価値の優劣が無くなりつつあるんですね。
すべてが無価値になるのか、AI技術による価値の一定化なのか、どっちでしょう。

少なくとも、ビートルズが往年やってきた技法
サンプリングをしたり、実験的な音色というものは、
もうビートルズじゃなくても、誰でもできるようになったわけで、

ビートルズがこれまで作り上げてきた

音色を「人為的に」盛り込むことで出来る音楽

の時代は終わりつつあるということです。

ビートルズが出した、最後の新曲は、そういう意味をもっているんじゃないでしょうか。

これからのことを想像してみたらわかる。



じゃあこれからの音楽の時代はどうなるのでしょうか。

先のことは分からないのでわかる範囲での予測なわけですが、

少なくとも既に、
私が鼻歌を適当に歌ってボタンを押せば私の声が
ボブマーリーになったり
マイケルジャクソンになったり
ジョンレノンになったりする時代なわけで、

そうなるとマイケルジャクソンがマイケルジャクソンとして
歌を歌っている価値というものは、もはや無いわけです。

ビートルズの新曲はそういうメッセージもきっとある。

じゃあこれからどうなるの?って話ですよね。

そりゃまあ今は現役でミュージシャンが活躍しているから、
そりゃ人間が歌ってるんだし聞くか~という気持ちになるでしょうが、

そのうち人は死にます。

ジョンレノンも死にました。

でも、新曲が出た。

つまり、

ミュージシャンが死んでも新曲が出続ける時代になります。

ミュージシャンの歴史が、人間の寿命を上回る。

「そんな音楽聞かないよ!」と思うじゃないですか。

でもビートルズの新曲は聞くんでしょ。

すごい技術だ~とか言いながら、
私みたいになんか気色悪さを感じながらも聞くんですよ。

そしてそれがどんどん当たり前になっていって、
気色悪さはなくなっていく。

新しい時代の幕開けのキーとなるビートルズの新曲。



音楽だけの話ではもうないですね。

私が死んでもこのブログが更新され続ける。
みんなにとっては、私は死んでいないものと見なされる。

自分が死んだあとも自分が生きているように振舞う時代がやってくる。

つまり、自分以外の全員が死なない時代がやってくるんです。
自分は寿命を迎えて死ぬが、周りの人にとっての自分は死なない。


そういう時代になってくる。

私が死んだ後も、私を学習したAIが私を振る舞い続けることで、
私を振舞うAIと私との区別がつかなくなり、
他者にとって「私が死んだ」ということはあまり問題ではなくなるのではないでしょうか。

人類が考えを改める日が来る。

死とは何か。

私という人間が永遠に生き続けるということなのか。
この「私」は寿命を迎えていつか死ぬが、問題ないのではないだろうか。



今なにが本物で、これから何が本物になっていくのか



さて、これからどんな時代になっていくのでしょうか。

何が本物で、これからは何が本物になっていくのでしょうか。

私たちが「これは本物だ」と言える本質的な物とは、何でしょうか。
感情とかでしょうか。この思考回路は本物でしょうか?

人工知能と人間との決定的な違いとして「感情の有無」などと言われますが、
人間の思考回路を学習させることで感情という回答を出すことは可能になると思えませんか?
感情を理解することはAIには可能ですから。
そしてそれは人間が持つ感情とどんな差があるんでしょうか。

先のことは分からないけど、できるだけ受け入れてゆくのでしょう。
人類がそうしてきたように、これからもそうなんだろうな。

少なくとも、今私がここに生きていることだけは本物で、
「いつか寿命を迎えて死ぬ私」は、
「いつか寿命を迎えて死ぬ私」にとっては本物なのでしょう。

例えばだけど、人間が不要であるとされて人間が絶滅する直前、
人間が抱く最後の砦は何なんだろう。
それを知るまで長生き出来たらいいなとか思います。